抗戦を続けるイラン
イランの反体制派にとっての最大の障害は、史上最も深刻な存亡の危機に直面しながらも持続しているイランの現体制そのものだ。
イラン政府は、アヤトラ・アリレザ・アラフィを長とし、マスード・ペゼシュキアン大統領およびゴラームホセイン・モフセニ・エジェイ司法長官を含む暫定指導評議会を迅速に設置。指揮統制の維持に全力を挙げるとともに、イスラエルおよび中東に所在する米軍基地に対するミサイルと無人機攻撃を続けている。
トランプは、イスラム革命防衛隊の構成員を含む高官らがアメリカとの取引を模索していると主張しているが、これまでに公に離反を表明した最高幹部はいない。
最高指導者および多数の革命防衛隊上級司令官の排除に対するイランの秩序だった対応は、反体制勢力間で続く内紛とは対照的だ。
アラブ湾岸諸国研究所のシニアフェローであるアリ・アルフォネは、「イランの反体制派は、指導力、組織力、財政資源、現体制崩壊後のイランに対する統一的なビジョンを欠いている......指導者を目指す者たちは、体制と対峙するよりも互いに争うことに多くのエネルギーを費やしていることが多い」と本誌に語った。
「これは、亡命元皇太子であるパーレビと、イラン国民抵抗評議会およびイランのクルド人を代表する政党との最近の対立にも表れている......特にクルド系団体は、体制崩壊後に分離主義を抑えるためイラン軍を投入するとのパーレビの発言に怒りを覚えている」
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