トバ湖は火山活動でできたカルデラ湖で火山島のサモシール島はバタック族の島として有名でインドネシア国内、外国からの観光客が多く訪れる。インドネシアは6月15日の断食明けのレバラン(断食明け大祭)を挟んで、11日から20日までの大型連休中で、帰省中の家族などがトバ湖観光に多く訪れていた。
乗客名簿がないため行方不明者に外国人が含まれているかどうかもわからないが、通常はパラパット港から往復する船を観光客は利用することが多い。だが今回沈没した船はティガラスにあるシマルングン港に向かって出港し、料金も無料だということから乗客の大半は地元のインドネシア人との見方が強い。
頻発する船の事故
船舶事故の多いインドネシア、つい最近も大きな事故が起きたばかりだ。
6月13日正午過ぎにマカッサルのパオテレ港から約20キロ沖合のバランロンポ島に向かっていたモーターボートが出港30分後に沈没した。24人が救助され、1歳児を含む13人の死亡が確認されたが、乗客名簿がないことから正確な数はわからないものの約60~70人が行方不明となっている。
2018年1月には南スマトラ島バニュアシン沖のタンジュンセライ周辺海域で客船が高波を受けて沈没。乗員乗客55人中13人が死亡、32人が救助されたが、10人が行方不明となった。当時海上は豪雨で強風と高波の大荒れの状態だったという。
2016年3月4日には日本人にもお馴染みのバリ島東部から東ジャワ・バニュワンギに向かっていたフェリーがバニュワンギ港の手前約600メートルの海上で沈没した。乗員乗客82人のうち76人は救助されたが、船長以下6人が死亡、積載されていたトラックや乗用車など25台も沈んだ。原因は特定されていない。
島国で移動の足は主に船舶
インドネシアは日本と同様の島国で政府によれば1万3466島が存在する。移動に一番利用されるのが海上交通の船舶で、大型客船のほか、日本の中古フェリーから木造船、渡船まであらゆる種類の船が国民の移動の足となっている。
航空機による移動に比べて価格が安く一般国民でも気軽に利用できるということも船の需要を高めているといえるだろう。
それだけ船の移動に頼るインドネシア人だが、実はその大多数は水泳が不得意というか全く泳げない。日本のように学校教育に水泳が取り入れられていないことに加え、国民の88%を占めるイスラム教徒、特に女性が人前で肌を見せることを嫌うことも影響しているとされる。
ジャカルタ市内の大規模マンションやアパートには必ずといっていいほどプールが存在する。しかし実際に「泳いでいる」のは外国人が中心で、インドネシア人はプールサイドでのんびりしているか、子供用の浅いプールで水遊びするのが常だ。
船舶の航行の安全が確保されていれば水泳の必要性はないのだが、必ずしもそうでない場合があるインドネシアでは「水泳は必須」かもしれない。

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