Lucia Mutikani
[ワシントン 9日 ロイター] - 米労働省が9日発表した10月の雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は767万件と前月から1万2000件増加した。求人は小幅に増えたものの、企業が不確実な経済環境に対処する中、採用は低調に推移した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は715万件だった。
ネーションワイドの金融市場エコノミスト、オーレン・クラチキン氏は「雇用市場は崩壊していないが、確実に勢いを失っている」と指摘。「インフレ率が2%の目標を上回っているが、米連邦準備理事会(FRB)当局者は明日、労働市場の弱体化に先手を打つため25ベーシスポイント(bp)の利下げを実施すると予想している」とした。
10月の求人の大部分は貿易・運輸・公益事業部門で、23万9000件の求人があり、その多くは小売業だった。専門・ビジネスサービス業では11万4000件減少した。宿泊・飲食サービス部門の求人は3万3000件減少。連邦政府は2万5000件減少した。
求人率は4.6%で横ばいだった。
採用件数は21万8000件減少し、514万9000件となった。減少の大部分は建設業、専門・ビジネスサービス業、医療・社会福祉、宿泊・飲食サービス業だった。
雇用率は9月の3.4%から3.2%に低下した。
解雇数は7万3000件増の185万4000件と依然低水準で、主に宿泊・飲食サービス部門に集中していた。
解雇率は9月の1.1%から1.2%に上昇した。
労働市場が不安定な中、より良い条件を求めて転職する労働者は減少しており、賃金インフレが穏やかであることを示している。自発的離職者数は18万7000人減の294万1000人と、23年6月以来最大の減少となった。
離職率は9月の2.0%から1.8%に低下した。これは20年5月以来の低水準となる。転職者の減少による賃金の低下は、個人消費を損なう可能性がある。
今回の報告には、政府機関閉鎖により発表が中止されていた9月分のデータが含まれる。9月の求人件数は765万8000件、採用件数は536万7000件だった。求人件数は約1年ぶりの大幅増となる43万1000件増だった。
これらのデータを総合すると、労働市場が依然として「雇用も解雇もほぼ動きのない状態」にあることが示唆される。