(バー氏の肩書を「副議長(金融規制担当)」から「理事」に訂正します)

[9日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のバー理事(訂正)は9日、雇用情勢よりもインフレを巡るリスクを重視する姿勢を示唆し、FRBは追加利下げに慎重に取り組む必要があるとの考えを示した。

バー氏はミネソタ経済クラブでの講演で「連邦公開市場委員会(FOMC)は一段のデータを収集し、予測を更新し、リスクバランスをより適切に検証できるようにしなければならない。そのために(金融)政策の調整に慎重にならなくてはならない」と指摘。インフレの上振れリスクと労働市場の下振れリスクの双方が併存する環境下で、金融政策を策定する上でリスクがない道筋はないという困難な立場にFRBは置かれていると述べた。

その上で、FRBが9月の会合で決定した0.25%ポイントの利下げを支持すると述べたものの、トランプ政権の関税措置によるインフレリスクに言及し、金融市場で現在見込まれているような一連の利下げの必要性について確信を持っていないことを示唆。FRBが物価指標として注目するコア個人消費支出(PCE)価格指数の伸び率が年末にかけて3%を超えるとの見方を示し、高インフレがさらに2年続くような事態に陥る可能性が、適切な金融政策を巡る自身の判断に重くのしかかっていると語った。

また、経済指標で個人消費の底堅さが示されていることに言及し、トランプ政権が掲げる輸入関税措置に伴うインフレ上昇を完全に看過すべきとの考えに懐疑感を表明。労働市場の軟化で物価リスクが和らげられる可能性があるとしながらも、政府機関が一部閉鎖されていることで、労働省などの経済指標の発表が停止されている中、労働需要がどの程度弱まっているか見極めるのは難しいと述べた。

同時に、労働市場のリスクが高まっている兆しが確認されれば、一段と迅速な金融緩和が必要になる可能性があるとし、景気安定に向けFRBは必要に応じて力強く行動すると言及。FRBの現在の政策金利は自身が見積もる長期的な中立金利を大きく上回っているとし、実際には景気にそれほど強いブレーキをかけていない可能性があるとの見方も示した。

バー理事が金融政策に関して発言するのは6月以来初めて。

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