米電気自動車(EV)大手テスラは21日の臨時株主総会で、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の報酬を給与や現金賞与の代わりに業績や株式時価総額に連動させる案を賛成多数で可決した。

同社が米証券取引委員会(SEC)に提出した資料によると、マスクCEOと弟キンバル・マスク氏を除く賛成票は全体の73%を占めた。マスク兄弟を含むと賛成は約80%となった。

新たな報酬体系では、テスラの時価総額が今後10年で6500億ドルに達し、すべての収益目標が達成されれば、26億ドル相当のストックオプションの権利がすべて付与されることになる。

議決権行使助言会社の米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)によると、全ての権利が行使された場合、米国で前例のない巨額報酬となる見通し。ISSは株主に反対票を投じるよう提言していた。

全ての目標が達成できた場合、マスク氏が所有するテスラ株は今後10年間で558億ドル相当に膨らみ、保有率は25%以上となる可能性がある。

報酬コンサルタント会社ファリエント・アドバイザーズのパートナー、ジョン・トレンタコステ氏は賛成73%の水準は株主の「支持はあるが懐疑的見方もある」表れだと分析。

CEO報酬は通常95%の賛成票で承認されると指摘したうえで、マスク氏の高額報酬はこれまで厳しく批判されてきたと説明。ただ、これまでの批判を踏まえると、さらに悪い結果となった可能性もあったとした。

臨時株主総会前に、テスラ株式の約6%を保有する第4位の株主、T・ロウ・プライスの広報担当者はロイターに、新たた報酬制度は「株主の長期的利益に適合している」として支持を表明。一方、保有率がより小さい米カリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)は反対票を投じる方針を示していた。

新たな報酬体系の下、マスクCEOは12回のトランシェに分割されたストックオプションを受け取る。時価総額が1000億ドルに達した段階で初回のトランシェの権利が行使され、その後は500億ドルごとの増加が必要になる。

トムソン・ロイターのデータによると、21日終値時点の時価は534億7000万ドル。新たな報酬制度が発表されてから、株価は約12%下落したが、21日は2%高で引けた。

[サンフランシスコ/ボストン 21日 ロイター]
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