難しい話し合いの前には予行演習をする

職場でいきなり難しい話し合いの場に立たされてしまったときは、なんとかしてしばらくその場を離れ、自分が何を言いたいのかを考えよう。「即答」してしまいたくなる衝動に駆られても、それは避けること。

話し合いの予行演習は、どういう言葉を使うかまで綿密に考えてしっかりと行おう。「ジルの仕事ぶりについて本人に話そう」とか「マイクに解雇を予告しなければ」というように曖昧に考えるだけではいけない。何と言って話し合いを設定するか、どういう言葉で話を切り出すかということまで含め、実際に使う言葉に焦点を当てて考える必要がある。何も考えずに始めると、自己防衛的な反応を引き起こすだけだ。

「君の仕事へのかかわり方には、少し問題を感じているんだ」などと切り出せば、対立モードになってしまう。だが「どうだい、新年を迎えた気分は?」といったところから始めれば、慎重に手応えを確かめながら話を進めていける。曖昧で真実を確かめようがない言い方(「偶然、耳にしたんだが」のような言い方)は避けよう。

何を必要としているかを相談する

困難な課題を与えられて、それをやり遂げなければならなくなったときは、そのためには自分には何が必要かを時間をかけてまわりの人に伝えよう。非現実的な手段を求めろとか、困り果てた姿を見せろと言っているのではない。与えられた目的をどのように達成するかを考えろということだ。仕事をやり遂げるために必要なツールは何かを考えなければ、自らを失敗に追い込んでしまう。

複雑な仕事で、やり終えるまでに数時間以上かかりそうであれば、きちんと見通しを立てるべきだろう。仕事に必要な時間を交渉し、ほかの仕事のうち当面どれを遅らせることができるかについて考え、それを周囲の人と申し合わせておくのも、仕事を引き受ける時点でできることの一つである。

次に、仕事をやり遂げるには何が必要かを考えよう。これは、機器や人材などの直接的な手段が必要なこともあるだろうが、多くの場合、求められるスキルや知識をどのように獲得または開発するのかが重要になる。


『何があっても打たれ強い自分をつくる

 逆境力の秘密50』

 ジョン・リーズ 著

 関根光宏 訳

 CCCメディアハウス

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誰もが、自分こそが職場で唯一良識を備えた有能な人間だと確信しているものだ。職場ではさまざまな形の不幸に遭遇するが、そうした不幸の中心に存在するのが、「難しい」人間関係である。「難しい」の意味をはっきりとさせよう。難しい話し合いとは、聞いていてつらい話し合いだ。誰かがあなたの仕事ぶりについて話したり、誰かに行動を改めるよう告げなければならなかったりする話し合いだ。