Trevor Hunnicutt David Brunnstrom Jeff Mason
[ウッドサイド(米カリフォルニア州) 15日 ロイター] - 米国のバイデン大統領と中国の習近平国家主席は15日、1年ぶりとなる対面での会談を行い、首脳間のホットライン設置や軍同士の対話再開、薬物対策の協力で合意した。
会談はサンフランシスコ郊外で約4時間にわたり、両国関係の緊張につながっている課題について話し合った。
中国側によると、両首脳は2022年8月に当時のペロシ米下院議長が台湾を訪問した後に途絶えていた軍同士の接触を再開することで合意した。
バイデン大統領はまた、習氏と「互いに直接電話をかけてすぐに話せる」ようにする点でも一致したと述べた。
バイデン氏は会談で、中国で拘束されている米国人や人権問題、中国の南シナ海での活動といった懸念事項を提起したと説明。
米高官によると、バイデン氏は両国の軍事対話を制度化するよう要請し、オースティン米国防長官は中国の国防相が任命されれば会談する。
また、米側の発表によると、両首脳は米国で薬物過剰摂取問題の主な原因となっている医療用麻薬フェンタニルの供給源への対処について協力することで合意した。
米高官は記者団に対し、合意により中国はフェンタニルの前駆物質を製造する特定の化学企業を取り締まることになると語った。
両首脳はまた、人工知能(AI)のリスクについて専門家を集めて協議することでも合意した。
米高官によると、習氏は台湾について、平和的な中台統一を望んでいると表明したが、武力を行使する可能性のある条件にも言及。バイデン氏は台湾海峡の平和と安定の必要性を強調し、現状維持に支持を示したほか、台湾の選挙手続きを尊重するよう中国側に求めたという。
一方、習氏はまた、米側に対し、台湾への兵器供給の停止と平和的な中台統一への支持を求めた。中国国営メディアが報じた。
バイデン氏は習氏に、イランへの影響力を使って、中東に駐留する米国の標的に親イラン組織を通じた攻撃を加えないようイランに要請するよう促した。
<敬意>
バイデン氏は、サンフランシスコの南約48キロに位置し、カントリーハウスと庭園がある「ファイロリ」邸で習氏を迎えた。
米高官によると、習氏は米国内の中国共産党に否定的な見方は不公平だと述べ、敬意を求める姿勢を示した。
米中関係は「世界で最も重要な2国間関係」だとし、「中国、米国のような2つの大国にとって互いに背を向けることは選択肢にない」と強調した。
ただ、バイデン大統領は会談後記者団に、習氏が「独裁者」という見方は変わっていないと指摘。「共産主義国を率いているという意味では独裁者だ」とした。