Maki Shiraki Nobuhiro Kubo

[東京 1日 ロイター] - トヨタ自動車は1日、2024年3月期の連結業績予想(国際会計基準)を上方修正し、営業利益を従来の3兆円から4兆5000億円に引き上げた。円安が1兆1800億円押し上げるなどし、もともと最高益の見通しがさらに上振れる。

資材高騰が収まりつつあるほか、機能を向上させた車の値上げや半導体不足緩和による新車生産回復なども営業増益に寄与する。修正後の営業利益は、IBESがまとめたアナリスト24人による予想平均値4兆0111億円を上回る。

高級車レクサスを始め、半導体不足の影響で幅広い車種の生産に影響が出た前年の実績からは6割の増益となる。原価改善を進めたところに半導体不足が緩和、生産と販売が回復し、一段と利益が出やすい体質になった。

今期の売上収益は38兆円から前年比15.7%増の43兆円に増額、日本企業で初めて40兆円台に乗せる。純利益も2兆5800億円から同61.1%増の3兆9500億円に上方修正し、いずれも過去最高となる見込み。

今期のグループ総販売計画は1138万台のまま据え置いた。地域別では、日本は従来の232万台を維持。中国・タイ・ベトナムなどの市場の不透明感を織り込み、アジアは従来の187万台から176万台に引き下げた。一方、北米は266万台から273万台に、欧州は113万台から115万台に引き上げた。

電動車の今期販売計画は、ハイブリッド車(HV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の好調で従来の384万3000台から386万8000台に上方修正。電気自動車(EV)は競争が厳しい中国を反映して20万2000台から12万3000台に下方修正した。

会見した宮崎洋一副社長は「収益構造は着実に改善している」と指摘。中国で苦戦しているEVは下方修正したが、「その分、逆にHVで台数を伸ばすことができている」と述べ、「価格競争に巻き込まれずに(販売)台数を確保する」とした。

宮崎氏はまた、トヨタ車とレクサス車の今期生産計画1010万台は維持したが、足元では「少し上めで来られている」と説明。ただ、中国市場の構造変化、中国不動産バブル崩壊の影響を受けたタイやベトナムなど他市場の変調などを考えると、先行きは「楽観できない」とも語った。

今期の前提為替レートは1ドル=125円から141円に、1ユーロ=135円から152円に見直した。

<上期の収益は過去最高>

併せて発表した23年4─9月期(上期)の連結決算は、営業利益が前年同期比2.2倍の2兆5592億円、売上収益は同24.1%増の21兆9816億円、純利益は同2.2倍の2兆5894億円だった。売上収益、営業利益、純利益すべてが上期として過去最高となった。半導体不足が改善し、自動車の生産と販売が回復。円安も寄与した。

一方、政策保有株の売却について、宮崎氏は「これまでも考え方は変わらず進めてきた」とし、「保有の意義がなくなってきた、薄くなってきたものは見直し、新領域への投資の糧にする」と説明。「新しい仲間をつくる、新しい領域に出ていく。そのために(保有株の)入れ替えを進めている」と話した。

グループ内の持ち合いも「グループとして最適な事業のバランスをとりながらフォーメーションの見直しを進めていきたい」とし、売却の時期に関しては「必要性が出てきたら、すぐにやっていく」と述べた。

トヨタはこの日、1000億円を上限とする自社株買いも発表した。

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