米連邦捜査局(FBI)は、イリノイ州とアリゾナ州の有権者登録のデータベースに不正侵入の痕跡が見つかったと明らかにし、11月8日の大統領選に備えてコンピュータのセキュリティ強化を両州に求めた。

 ある関係筋は29日、匿名で、ほかの州が標的にされたかどうかを示す根拠についても捜査中と述べた。

 FBIの「サイバー部門」は18日に緊急警告を行っていたが、侵入者や(標的となった)2州の特定はされなかった。

 第一報はヤフー・ニュースが29日に報道。その後ロイターは資料を入手した。

 有権者登録では通常、登録者の氏名、現住所、運転免許証または身分証明番号、所属政党が登録される。大半は公に入手可能な情報で、アクセス自体が必ずしも票の操作を試みたことを示しているわけではない。

 だが情報当局者らは、ロシアなどの国の支援を受けたハッカーが、大統領選を妨害するのではないかと懸念を強めている。

 ヤフー・ニュースは、州の選管委員の発言として、イリノイ州の有権者最大20万人分の情報が不正入手されたことから、7月末に登録システムが10日間閉鎖されたと伝えた。州の有権者登録システムはしばしばハッカーの標的になり、20万人という人数は最近のほかのケースに比べれば小規模といえる。

 アリゾナ州の被害はさらに規模が小さく、州職員のパソコンにマルウエアが入り込んだという。

 ただ、情報セキュリティのコンサルタント会社トラステッドセックのデービッド・ケネディ最高経営責任者(CEO)は、今回のハッキングは「より大規模な攻撃の前兆である可能性がある」と述べた。

[ワシントン 29日 ロイター]
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