<アジア系へのヘイトクライムが急増するアメリカで、今アジア系住民は「われわれは何者なのか」と自問している>

コロナ禍のアメリカでアジア系住民に対する憎悪犯罪が急増するなか、アメリカに生きるアジア系移民が自問している問いがある――「われわれは何者なのか」と。

米西海岸にはアジア系移民がコミュニティーを築いてきた街が多くある。「郊外にできた最初のチャイナタウン」とも言われるロサンゼルス郊外のモンテレーパークは、初めてアジア系が多数を占めるようになった街だ。またロサンゼルスから車で10分のサンガブリエルバレーでは、アジア系が人口の4分の1以上を占める。

南カリフォルニアの歴史をひもとけば、この地のインフラ、農業、経済の発展は19世紀半ばに金鉱が発見され、集団で移住してきたアジア人、特に中国人に負うところが大きい。だが彼らの貢献や苦難はあまり知られてこなかった。

モンテレーパークで育った写真家のジェシカ・チョウは2013年に「郊外のチャイナタウン」と題した作品を撮り始めた。典型的なアメリカの郊外に見る中国系住民の日常は、アメリカ文化に母国のアイデンティティーを接ぎ木して構築される、移民社会のありようを映し出す。

ppchinese02.jpg
『ラモナ通りとニューマーク通りの交差点で、メキシコ系アメリカ人風の洋服を着た若者たち』(モンテレーパーク、13年)
ppchinese03.jpg
『ルネー』(アルハンブラ、18年)
ppchinese04.jpg
『モンテレーパーク第97回パレード』(ガーベイ通り、13年)
ppchinese05.jpg
『ガールスカウトのフェア』(アルカディア、19年)
【関連記事】