[ニューデリー 2日 ロイター] - ブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相が2日、インドの首都ニューデリーで開催されている20カ国・地域(G20)外相会合の合間に10分ほど会談したと、米政府高官が明らかにした。両氏の対面での会談はロシアのウクライナ侵攻後初めて。
高官によると、ブリンケン長官は、ロシアが侵攻を続けるウクライナの自衛のために必要な会議り支援する用意があると伝えたほか、新戦略兵器削減条約(新START)の履行を停止する決定を撤回するよう要請した
ロシア通信がロシア外務省の情報として報じたところによると、ラブロフ外相とブリンケン長官は「移動中」に言葉を交わした。交渉や会議ではなかったという。
ブリンケン長官は記者会見で、外交に関与するようラブロフ外相に伝えたとし、「世界や米ロシア間で他に何が起きていようとも、米国は常に戦略的軍備管理に関与し行動する用意があると伝えた」と明らかにした。
米高官は、ロシアが永続的な平和につながる外交プロセスに関与する用意を整えると引き続き期待しているとしつつも、「今回の会談からは短期的に状況が変わるという期待を得られたとは言えない」と述べた。また、ブリンケン長官は米国や同盟国によるウクライナ支援が「揺らいでいる」可能性があるというロシア側の考えを払拭することを望んでいたとした。
ブリンケン長官はG20会合で「国際平和と経済の安定のために、ロシアに対し侵攻停止とウクライナからの撤退を要求し続ける必要がある」とし、「残念ながら、今回の会合はロシアのウクライナに対する不当な戦争によって、再び損なわれた」と述べた。
ロシア側の声明によると、ラブロフ外相は世界の政治と経済危機は欧米諸国の責任と強調。「西側諸国の代表団の多くはG20の議題に関する作業を茶番に変え、経済における失敗の責任をロシアに転嫁しようとしている」と非難した。
さらに、西側諸国がロシア産農産物の輸出に混乱に引き起こしたとしたとしたほか、RIAノーボスチ通信によると、ウクライナ南部の港から農産物の輸出を促進する黒海穀物イニシアチブを「臆面なく葬り去った」と批判した。
欧州の外相らはブリンケン長官の発言を支持。ドイツの代表団によると、ベーアボック外相は「残念なことにG20のあるメンバーは、他の19カ国がG20の取り組むべき課題に注力することを妨げている」と述べた。さらに「核兵器の脅威に反対すべき」とし、ラブロフ外相に対し新STARTの完全履行と米国との対話再開を要請した。
フランスのコロンナ外相も「地球上のほぼ全ての国が食料やエネルギー、インフレ」に関し悪影響を受けたと指摘。オランダのフックストラ外相はCNBCに対し、ウクライナ戦争の責任は唯一ロシアにあり、制裁を継続する必要があると語った。
インドのジャイシャンカル外相は記者団に対し「ウクライナ問題では、さまざまな当事者の間で見解が異なり、調整がつかなかった」と語った。
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