[北京 4日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は4日、訪中したドイツのショルツ首相と北京の人民大会堂で会談し、中独は影響力を持つ大国として、変革と混乱の時期こそ世界平和のために協力すべきだと述べた。国営メディアの中国中央電視台(CCTV)が報じた。
ショルツ氏の中国訪問は主要7カ国(G7)首脳としては3年ぶり。緊張が高まっている中国と西側諸国の関係を試す機会になるとみられている。
両氏が対面で会談するのはショルツ氏が首相に就任して以降初めて。
CCTVによると、習氏は「現在、国際情勢は複雑で不安定だ」とし「中独は影響力を持つ大国として、変革と混乱の時期こそさらに協力し、世界の平和と発展に一段と貢献すべきだ」と発言した。
ドイツ代表団に同行しているロイターの記者によると、ショルツ氏は習氏に対し、ロシアのウクライナ侵攻でルールに基づく世界秩序に問題が生じ緊張が高まる中で、中独首脳が対面会談することは有益だと述べた。
ショルツ氏はまた、欧州と中国の関係、気候変動や世界の飢餓との戦い、中独経済関係の発展方法などに加え、両国の視点が異なるテーマについて話し合うと語った。
ロイターの記者によると、ショルツ氏とドイツ代表団は4日朝に北京に到着後、新型コロナウイルス検査を受けた。防護服を着た中国の医療スタッフが機内に入り実施した。
空港から滞在先に移動し結果を待つ間にショルツ氏は陰性と分かったという。
中国の厳しいゼロコロナ政策と西側との緊張の高まりを背景に、西側諸国の首脳の中国訪問は困難になっており、習氏も外遊を再開したばかりだ。
人民大学の国際関係学教授、Shi Yinhong氏は「中国は特に(共産党)大会を終えたばかりで、現在の国内外環境において(ショルツ氏の)訪問と共同宣言を必要としている」と述べた。
一方、ショルツ氏は国内経済がインフレと景気後退リスクに直面する中、中国との協力関係を継続する必要性を強調する見込みだ。
政府筋によると、ショルツ氏は習氏のほか、退任する李克強首相とも会談し、人権、台湾、ドイツ企業による中国市場参入の難しさなど、論議を呼ぶ問題を提起するとみられている。