「一般的にイルカがスタンピードを起こす理由は2つある。ひとつは、採餌ポイントに向かって全力で移動している場合。もうひとつは、自分たちが捕食される側になっている場合だ」とビアジーニは語る。

「なかには明確な理由が見えないケースもあって...『練習』みたいなものなのかもしれない。今回のケースでは、シャチが周辺にいたことが理由だった」

イルカは社会性の高い動物で、5頭程度の小さなグループから数千頭規模の大群まで、さまざまなサイズの群れを形成する。また、一部の種は船を追いかけたり、並走して跳ねたりすることもある。

旅行系メディア『マタドール・ネットワーク(Matador Network)』が2023年1月に公開した記事によると、イルカのスタンピードは「魚などのエサが豊富な沿岸近くで起こることが多い」。

群れの動きはまるで競い合うように見えることもあり、水面から飛び跳ねながら進む「ポーポイジング(porpoising)」と呼ばれる動作によって、驚異的な加速を実現しているという。

この現象については、科学者のあいだでも議論が進んでおり、『マタドール・ネットワーク』によれば、協調的な狩りや、数の力による安全確保といった説が有力視されている。

小さな「スタンピード」には月1~2回出くわす
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