「見張り番」と呼ばれるようになったのは、何かの上に体を引き上げ、遠くを見張る姿を連想させるからだろう。もちろん、体操選手はこのテクニックを知っている──

それは、バーや吊り輪などのハンギング系のルーチンを始めるにあたって、彼らが最初にやる動作のひとつでもある。

 

マッスルアップの利点

マッスルアップが流行し始めたのはごく最近だが、この動作自体は新しいものではない。それどころか、霊長類の祖先まで遡ることができるとても古いものだ。

動物園に行ってチンパンジーなどの類人猿を観察していれば、枝を使ってマッスルアップする姿を見ることができるかもしれない。樹上を移動することで生き延び、そこで進化した種には、水平に伸びた枝の上に自分を引き上げる能力が必要だった。

彼らはマッスルアップかそのバリエーションを頻繁にやっていた。わたしたちヒトもまた、そういった種のひとつに分類される。

現代へとコマを早送りしても、この「引き上げて乗り越える」動作は、依然としてサバイバルツールであり続けている。わたしには、子どもの頃に追いかけられて、壁をよじ登って逃げた経験が何度もある。あなたにもあるかもしれない。

そこでよじ登れなかったらどうなるか? 脚や腰をつかまれるか、さらに悪いことが起こるだろう。

この理由から、軍事訓練場には必ず壁がある──そして、トレーニーによっては、そこがコース中もっとも過酷なエリアになる。

生き残る術は学べない
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