少数エクササイズに集中する

この原則は、ひとつ前の原則「全身を対象にトレーニングする」から導き出されるものだ。全身を対象にトレーニングしていれば、多種類のエクササイズをやる必要がなくなる。あれこれやるのは、時間の無駄だし、不必要な繰り返しになるからだ。

限られた時間の中でパワー、機能的スピード、アジリティ能力を身につけたかったら、ひと握りのエクササイズを使って進歩していくことに固執してほしい。

イクスプローシブ・キャリステニクスを選択すればそれが可能になる。全身の運動能力を余すことなく要求してくる大きな動作をやることになるからだ。劣ったエクササイズに時間を費やしてはならない。

以下の6つの動作をお勧めしたい。


ジャンプ──ジャンプ時の姿勢、瞬発的な跳躍、タック技術、着地技術を学ぶ
パワープッシュアップ──腕や肩のコンディションを整えるとともに、高速動作への対応を可能にする。上肢の反射神経を開発する
キップアップ──ウエストに高レベルのスピード/パワーをもたらす。基本的なアジリティ能力を開発する
前方回転──適切なスピードで前方に回転する技術を身につける
後方回転──適切なスピードで後方に回転する技術を身につける
アップアンドオーバー──パワーとスキルを使って体を引き上げる技術を身につける

本書のPART2でこの6種類の動作について詳しく説明することになる。もちろん「6」という数字にこだわる必要はない。前・後ろだけでなく横に向かう回転やツイスト動作を加えることもできる。

しかし、この基本の6動作にある程度習熟した後に追加した方が、ケガをするリスクが低くなる。最初から上で紹介した6エクササイズより多くなると、やり過ぎになったり、集中力が途切れたりする。また、それ以下だと、瞬発力をつける上で、欠ける要素が出てくるだろう。

ポール・ウェイド(PAUL "COACH" WADE)

元囚人にして、すべての自重筋トレの源流にあるキャリステニクス研究の第一人者。1979年にサン・クエンティン州立刑務所に収監され、その後の23年間のうちの19年間を、アンゴラ(別名ザ・ファーム)やマリオン(ザ・ヘルホール)など、アメリカでもっともタフな監獄の中で暮らす。監獄でサバイブするため、肉体を極限まで強靭にするキャリステニクスを研究・実践、〝コンビクト・コンディショニング・システム〟として体系化。監獄内でエントレナドール(スペイン語で〝コーチ〟を意味する)と呼ばれるまでになる。自重筋トレの世界でバイブルとなった本書はアメリカでベストセラーになっているが、彼の素顔は謎に包まれている。

newsweekjp20250930043954.png

 『プリズナートレーニング 実戦!!! スピード&瞬発力編 爆発的な強さを手に入れる無敵の自重筋トレ

  ポール・ウェイド [著]/山田 雅久 [訳]
  CEメディアハウス[刊]

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

【写真】クラップ・プッシュアップ
【関連記事】