[カブール 20日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)外相は20日、オンライン形式で会議を開き、アフガニスタンの全権を掌握したイスラム主義組織タリバンに対し、アフガニスタンを再びテロリストの温床にしないよう警告すると同時に、西側諸国に対し介入を呼び掛けた。
NATO外相は会合後に発表した声明で「過去20年にわたり、われわれはアフガニスタンがテロリストの温床になることを阻止してきた。いかなるテロリストによる脅威も容認しない。断固とした決意を持ってテロリズムと戦っていく」とした。
NATOのストルテンベルグ事務総長は先週、タリバンに対する軍事攻撃も辞さないと表明したが、今回の外相会議ではこうした姿勢は示されなかった。
ストルテンベルグ氏は会議の冒頭で、首都カブールの空港を機能させ続け、できるだけ多くの人を国外に退避させることを最優先すると表明。「困難で予見不可能な状況がなお続いている。(退避を望む)人々がカブールの空港にたどり着けるようにすることが主要な課題になっている」と述べた。
NATO当局者によると、タリバンが15日に首都カブールを制圧してから、1万8000人を超える人がカブールから空路で脱出。ただ、現時点でも国外退避を望む数千人の人々が空港の周辺に集まっている。
ストルテンベルグ氏は、米英とトルコに対し、カブールの空港の安全確保への貢献に謝意を表明。国外退避を望む全ての外国人が安全に空港にたどり着けるよう、タリバンに対し改めて協力を呼び掛けた。
タリバンはこの日、首都カブール制圧後初めてのイスラム教の金曜礼拝を前に、混乱の中で国外に脱出しないよう人々を説得するようイマーム(指導者)に促し、統一を呼び掛けた。
地元住民によると、カブールのほか、他の4主要都市で金曜礼拝は大きな混乱もなく終了。ただ参加者は少なかった。
こうした中、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、タリバンが先月、東部ガズニ州を制圧した後、少数民族ハザラ人の男性9人を殺害したことが調査で判明したと報告。イスラム教スンニ派に属するタリバンが、主にシーア派に属するハザラ少数民族を標的にするとの懸念が高まっている。
この件に関して、タリバン報道官からコメントは得られていない。