インドによるロシア産原油の輸入量が、9月に増加する見通しであることが、関係者の話で明らかになった。トランプ米政権は今月27日、米欧が制裁を科すロシアからの原油購入を続けていることへの制裁として、インドからの輸入品への追加関税を50%に引き上げたばかりで、対応が注目されそうだ。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、インドはロシア産原油を最も多く輸入している。エネルギー情報分析会社ボルテクサのデータによると、8月の20日間にインドが輸入したロシア産原油は1日当たり150万バレル。7月と同水準だが、1─6月の平均160万バレルをやや下回っている。インドの石油需要に占めるロシア産原油の割合は4割程度となっている。インド向け石油販売に関わる3人の取引筋によると、インドの製油所は9月のロシア産原油購入を8月の水準から10─20%(日量15万─30万バレル)増やすという。
インドは追加関税を巡り、米側との協議で解決する考えを示している。一方、モディ首相はロシアのプーチン大統領とも会談するなどしている。インドが輸入を停止すれば、ロシアのウクライナ侵攻を続ける収入源となっている石油輸出収入が減少する。ロシアでは、製油所の停止などで精製能力が一時低下していたが、9月には輸出可能量が増える見込みだ。
BNPパリバは「安価なロシア産原油を背景にインド国内の製油所稼働が高まっている現状を踏まえると、インドがロシアからの輸入を大幅に削減する可能性は低い」と指摘した。
証券会社CLSAも「インドがロシア産原油の輸入を停止する可能性は限定的だ」との見方を示している。インドがロシア産原油輸入を停止すれば、連鎖的な影響で世界の供給量が日量100万バレル程度減少し、価格が一時的に1バレル=100ドル近くまで上昇する可能性があるとも指摘した。

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