<トランプはワシントンD.C.の治安悪化を名目に、同区に州兵の派遣を検討するなどしているが>

ドナルド・トランプ米大統領は、ワシントンD.C.を「世界で最も危険な都市の1つ」と主張。無法状態に陥りつつある都市として喧伝している。

【動画】ワシントンD.C.に州兵派遣などを発表するトランプ

しかし、本誌が複数のデータを用いて分析すると、実態はトランプの妄想ほど単純ではないようだ。

本誌はホワイトハウスにコメントを求めた。

トランプは最近、ワシントンD.C.の犯罪率が悪化しているとの発言を繰り返している。犯罪対策として、ワシントンD.C.を連邦政府の管理下に置く可能性に言及してきた。

また、3月に発令された「コロンビア特別区を安全で美しい場所にする」大統領令や、8月7日の元政府高官への襲撃事件を受け、トランプは連邦法執行機関の「配置強化」をワシントンD.C.に指示するなどしている。

しかし、データを見る限り、トランプの主張する「ワシントンD.C.の犯罪率悪化」は妄想と言わざるを得ない。

ワシントンD.C.連邦検事局が1月に発表した警察データによると、2024年の暴力犯罪は過去30年間で最低水準となった。殺人、強盗、カージャック、危険な武器による暴行など他の犯罪も減少している。

ワシントンD.C.警察のデータによれば、今年の暴力犯罪は前年同期比26%減となった。内訳は、殺人が12%減、強盗が28%減、危険な武器による暴行が20%減。カージャックに至っては37%減となった。

FBIが8月に発表したデータでも、2024年のワシントンD.C.における暴行、殺人、誘拐、拉致、性犯罪といった「対人犯罪」の総件数は2万2320件と、2023年の2万3914件から減少している。その大半が暴行事件(2万1437件)であり、次いで性犯罪(655件)、殺人(179件)、誘拐(49件)が続く。

ただし、カリフォルニア州、ニューヨーク州、テキサス州などの人口が多い州と比較すると、ワシントンD.C.の対人犯罪率は高い傾向にある。

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殺人発生率は世界の最も危険な都市トップランカーの足元にも及ばない
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