空のみならず、陸も海も...

陸軍や海軍についても、タイとカンボジアとの間に差がある。

IISSによれば、カンボジア陸軍の人員は約7万5000人で、約200両の戦車を保有している。その中には、59式戦車(中国製の旧ソ連T-54の改良型)約50両の他、T-54およびT-55型戦車も計150両以上含まれている。

他にも、カンボジアはソ連時代に設計された水陸両用の装軌式歩兵戦闘車BMP-1を70両保有している。BMP1は、現在もロシアやウクライナなどで使用されている。

翻って、タイ陸軍は正規兵13万人に加え、ほぼ同数の徴兵兵も擁している。旧式の米国製であるとはいえ、約400両の主力戦車も保有している。

他にも、タイ軍は空母1隻とフリゲート艦7隻を保有しているが、カンボジアには海軍戦力は事実上存在しない。

ヘミングスは、「タイ軍は中国製のVT4戦車を含む近代的な主力戦車を配備している。一方、カンボジア軍は1950年代に作られたT-54に大きく依存している」と指摘した。

「両国はともに自走式ミサイルロケット発射装置や牽引式火砲などの砲兵戦力を保有している。カンボジアはBM21のような戦後型に加え、1990年代の中国製も少数ある。一方、タイはアメリカ、イスラエル、中国の比較的新しい兵器を使用している」

タイとカンボジアの間には、大きな軍事力の差があるのは厳然たる事実である。ただ、現時点で全面的な衝突には至っていないため、その歴然の差は表出していないようだ。

【動画】タイ・カンボジア国境紛争の実際の映像
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