GDPの急増は、IMFを含む金融機関の成長停滞予測を覆した。だが、ピーターソン国際経済研究所が主催した6月18日のパネルディスカッションで、ハーバード大学のエコノミスト、カーメン・ラインハートは「今起きているのは、累積的な通貨高だ」と警告した。

緊縮財政や引き締めでインフレを抑えた副作用として通貨が実質的に高くなりすぎ、最終的には経済が失速して大幅な切り下げを余儀なくされる。「アルゼンチンでは何度も繰り返されたパターンだ」と、ラインハートは言う。

元IMF幹部のアレハンドロ・ウェルナーは、ミレイの財政改革を「脅威的」と認めつつも、その持続可能性は政治的リスクと為替レートをいかに回避できるかにかかっているとした。「次の選挙ではミレイの改革が支持を集めるかもしれないが、その先も改革を続けることには大きなリスクが伴う」

楽観論の最大の根拠は、ミレイがインフレ抑制に成功したことだ。アルゼンチン国家統計局によると、5月の消費者物価上昇率はわずか1.5%で、5年ぶりの低水準となった。この数字は、政治的にも経済的にも大きな転換点と広くみなされている。

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