[1日 ロイター] - 国家安全保障や技術分野の専門家などで構成される米議会の独立委員会は議会に提出する最終報告書で、半導体分野における中国の台頭に対処し、数年後も米国の優位性を維持できるよう、関連技術の輸出管理強化などを提言した。
同委員会「The National Security Commission on Artificial Intelligence(NSCAI)」は、AI(人工知能)や関連技術の発展について国家安全保障の観点から調査を行うため2018年に設立された。関連分野の専門家のほか、企業幹部など15人で構成され、米グーグルの元最高経営責任者(CEO)が委員長を務めている。
委員会は最終報告書で、最先端の半導体を製造する装置について、中国の調達能力を抑えるべきだと提言している。こうした最先端の半導体は、顔認証などの監視技術に利用される。
現在米国内では、アプライド・マテリアルズやラム・リサーチなどが半導体製造装置を製造しており、これらの企業は米当局の輸出管理下にある。一方、海外半導体製造装置メーカーには、ニコンやキヤノン、オランダのASMLホールディングなどがある。
委員会は、こうした他国のメーカーと協力し、半導体製造装置の対中輸出に関して慎重な政策を策定すべきだとしている。
また、過去数十年にわたり韓国や台湾企業に製造を委託していた半導体の米国内製造を推進するため、半導体工場や研究施設向けに350億ドル規模の支援措置も提言している。
バイデン米大統領も先週、半導体の国内生産を加速させるための財源として370億ドルの確保を目指す考えを示している。