一方でデンマークの防衛情報局は2025年2月、アメリカが関与しない欧州大陸での「大規模地域戦争」の準備にロシアが必要とする期間を約5年と分析。NATO側に軍事的脆弱性や政治的な分裂を見てとれば、ロシアが武力行使に踏み切る可能性が高まるとも指摘している。

IISSもデンマークと同様の見方を示し、ロシアの地上軍は「NATOの同盟国にとって重大な軍事的脅威であることに加えて、装備や兵器の修理・改良や新兵器の導入で2年以内に2022年以前の水準に戻れる可能性がある」と分析。「ロシアは早ければ2027年にもNATOの同盟国、とりわけバルト諸国にとって深刻な軍事的挑戦を突きつける可能性がある」と述べた。

NATOや欧州防衛を軽視するトランプ政権の姿勢はNATOの結束を揺るがし、加盟国に「アメリカは本当に自国を守ってくれるのか」という不安を抱かせている。

再選前のトランプは、防衛費負担のGDP比基準を満たさない加盟国が攻撃されても「ロシアを支援する」とまで発言した。

ウクライナ戦争をめぐる外交が展開されるなか、ロシアの今後の侵略行為に対する警戒も高まっている。ロシア軍の再軍備に関するIISSの予測を踏まえて、NATO加盟国は今後、軍事支出を増額していく必要があるだろう。

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