インドはIWTの下でのデータ共有、設計承認、査察を停止する一方で、パキスタンが妨げてきた貯水池の排砂や河床の浚渫(しゅんせつ)を進めようとしている。

こうした措置は現在の水の流れを妨害するものでない。つまり、インドはパキスタンの指導者らに国が支援したテロの責任を取らせるために同国に犠牲を強いているのであって、パキスタン国民を罰しているわけではない。

インダス川流域の6つの河川は、何千年もの間、地域の文明を支え、今後もその役割を果たし続けることができる。だが、いかなる国も宣戦布告なき戦争の被害を受けながら、平時の協定を遵守することを期待されるべきではない。

パキスタンは、インドが水の供給を遮断することを望まないのであれば、和平への確固たるコミットメントを示し、テロ指導者を逮捕し、テロリストの訓練キャンプを閉鎖し、国境を越えた暴力への支援を断たなければならない。

©Project Syndicate

newsweekjp_20240527043243.jpgブラマ・チェラニ

BRAHMA CHELLANEY

インドにおける戦略研究・分析の第一人者。インド政策研究センター教授、ロバート・ボッシュ・アカデミー(ドイツ)研究員。『アジアン・ジャガーノート』『水と平和と戦争』など著書多数。
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