『イエスは泣かれた』の著者シノンは、もう少し丁寧な表現で「保守派も結束してくるだろう」が、いざコンクラーベが始まったときに「フランシスコの業績を覆すような人物に票を投じる筋金入りの保守派は多くない」と言う。

言い換えれば、次の教皇になるのは故フランシスコの路線をある程度は継承する人物だということ。「教会の未来について(フランシスコと)全く異なるビジョンを持つ人物が次の教皇になるとは考えにくい」とシノンは考える。

フランシスコが生前に任命した108人の枢機卿は「故人のリベラルな遺産に忠実なはず」だからだ。

ちなみに、シノンが次期教皇の「最有力」とみるのはピエトロ・パロリン枢機卿。フランシスコ体制下で教皇庁国務長官を務めてきた人物だ。

ピエトロ・パロリン枢機卿
ピエトロ・パロリン枢機卿 YARA NARDIーREUTERS

70歳で、イタリア人。フランシスコの改革は「聖霊の御業であり、後戻りは考えられない」と言い切る。枢機卿団が、教皇庁の表も裏も知り尽くし、故フランシスコの遺産をきっちり守れるような人物を求めるなら、最適な選択肢はパロリンだろう。

同じような観点から、マルテルが推すのはボローニャ大司教のマテオ・ズッピ枢機卿だ。イタリア人で、年齢は69歳。フランシスコの信任を得ていた上に、イタリア司教協議会の会長という地位にあるから、高位聖職者の間では多大な人気がある。

「アフリカから教皇を出すならこの人」
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