これに対し李は、「目下の急務は尹の反逆を乗り越えることだ」と力説。現時点での改憲は与党に利するだけだと主張している。
実際、改憲が政局の焦点に浮上したため、政治的混乱を引き起こした当の本人である尹の責任がぼやけてしまった感がある。与党は李が刑事訴訟を抱える身であることを強調し、改憲なしで李が大統領になったら、左派の帝王が強権支配を敷くことになると国民の不安をあおっている。
加えて、もう1つ皮肉な展開がある。尹は憲法裁判所で2月末に最終弁論を行った際、どうか罷免しないでくれと裁判官に訴えた。今の自分なら「残りの任期を気にせずに、改憲を進められるから」、と。改憲によって失うものがない人物だけが安心して改憲を語れる。その事実が物語るのは韓国の政治改革がどれほど痛みとリスクを伴うか、だ。
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