現在、中国人民解放軍のロケット軍は、5500キロの射程を持つ通常ミサイルと核ミサイルを保有している。中距離弾道ミサイル「東風26」はグアムへの核攻撃を行う能力があるとされ、「グアム・エクスプレス」「グアム・キラー」などとも呼ばれている。

このように脅威が急速に高まっていることを受けて、米軍はグアムに、陸海空の複数の兵器により構成される新しい防衛体制を築くことになった。迎撃ミサイル「SM3(スタンダードミサイル3)」や「THAADミサイル(高高度防衛ミサイル)」などである。

ACEの目的は、グアムのアンダーセン空軍基地や在日米軍基地などの既存の大規模な拠点から、もっと小規模な拠点に活動を分散させて、米軍の軍事拠点が攻撃の標的にされにくくすることだ。同様の軍事戦略は、空軍だけでなく、陸軍、海軍、海兵隊も打ち出している。

中国が台湾への上陸作戦を実行に移した場合に米軍が介入するためには、米軍が空軍力と海軍力を失わないことが極めて重要だ。それに対して中国側は、米軍を自国近くに寄せ付けないための「接近阻止・領域拒否」の戦略を強化している。

「アメリカがアジア太平洋地域への前方展開を強化し、一方的な行動により軍事面で優位に立とうとすることに、中国は強く反対する」と、在米中国大使館の劉鵬宇(リウ・ポンユィ)報道官は本誌の取材に述べている。

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米中対立を「紛争に発展させないことを真剣に目指している」
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