<不動産投資家に学ぶ、お買い得な「型落ち」マンションの探し方>
新築マンション価格が上昇するとき、不動産投資家が狙う物件がある。それは、「旧価格」で販売されているマンションだ。
マンション価格が値上がりして、従来とは異なる価格水準になったとき、大きく値上がりした物件を「新価格マンション」と呼び、それ以前の価格水準のまま販売を続けている物件を「旧価格マンション」と呼ぶ......これは、2006年の3月、当時、週刊誌で連載記事を書いていた私がつくった言葉だった。
今から20年ほど前、東京の都心部で新築マンション3LDKが5000万円前後で購入できる時代があった。1990年代のバブルが弾けた後、マンション価格は下がり続け、普通のサラリーマンでも都心マンションを購入できるようになった時期だ。
その結果、2001年以降「都心マンションブーム」が起きたのだが、それも一時のこと。2004年からマンション価格が上昇しはじめ、06年には「ずいぶん値上がりしたものだ」と言われるようになった。
そのとき、大きく値上がりした物件を「新価格マンション」と呼んだ。そして、値上がりするマンションのなかに、値上がり前の値札を付けたマンションが残っていた。それを、「旧価格マンション」と名付けたわけだ。
旧価格マンションは、すでに建物ができあがっているものが多く、"売れ残り"と見なす人もいた。ところが、新規に売り出されるマンションの価格が大幅に高くなったので、完成済みマンションは評価が一変。「まだ、こんな価格のマンションが残っていたんだ」と、購入者が集まり、いつの間にか売り切れてしまった。
以後、マンション価格が上昇する時期、不動産事情に詳しい人は、完成済み、もしくは完成間近で「旧価格」のマンションを探すようになった。
その動きは、じつは今回のマンション価格上昇期にも起きていた。
東京都心の旧価格マンションは、すでに姿を消したが......
2015年以降、東京都心部から始まったマンション価格の上昇傾向は2017年から明らかな事実となり、2019年以降、東京以外の地方都市中心部でもマンション価格の上昇を引き起こした。
その中、東京都心部では2017年以降、完成済みの「旧価格マンション」を探す動きが生じ、すぐに売り切れ状態となった。
ところが、東京圏で姿を消した「旧価格マンション」が、一部の地方都市には残っていた。