<犯罪者がどんな人であっても犯行パターンには共通点がある。重要なのは、景色の中から安全と危険を識別する能力だ>

家庭や学校では、「不審者に気をつけろ」と子どもに教え、子どもを「人」に注目させている。しかし、犯罪者とそうでない人を、見た目で区別することは不可能に近い。本当の犯罪者は普通の大人を装い、目立たないように振る舞うし、子どもと話していてウソをつくからだ。つまり、人を見ていては、子どもは簡単にだまされてしまう。

実際、子どもの誘拐事件の8割が、だまされて連れ去られたケースだ(警察庁調査)。東京・埼玉連続児童殺人事件(宮﨑勤事件)も、神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)も、奈良女児誘拐殺害事件もそうだった。子どもを「人」に注目させているからこそ、こうした事件が起きる。

したがって、子どもを被害者にしないために必要なのは、大声で叫んだり、走って逃げたりする練習ではなく、どうすればだまされないかを教え込むことである。

だまされないためには、絶対にだまさないものを見るしかない。それが景色である。人はウソをつくが、景色はウソをつかないからだ。

このアプローチは、交通安全教育では一般に採用されている。交通安全教育で「変なドライバーに気をつけなさい」とは教えないだろう。ところが、防犯教育では「変な人に気をつけなさい」になっている。「人は見かけで判断するな」という道徳教育の真逆である。

犯行パターンには共通点
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