エジプトのシシ大統領は、男女平等を推進することを公約として掲げている。同国の宗教権威であるタイイブ師には、男女平等という近代的な規範とイスラム的規範を擦り合わせていかなければならない、という使命感があるのだろう。だが『コーラン』で一夫多妻が明示的に認められていると知っている一般信徒がそれを許さない。
アズハルは番組放送の2日後、「タイイブ師は一夫多妻を禁じようとしているわけではない。『コーラン』やスンナの規範に反する法を作ろうなどという意図は全くない」と釈明する異例の声明を発表した。
イスラム世界において、啓示や戒律、伝統はわれわれが考える以上に重要な位置を占める。コロナ禍を経たからといって、それらを捨て「新しい生活様式」へと移行するのは不可能に等しい。
<本誌2020年7月7日号掲載>
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