<ありのままを話すのは良くない? 世界中の宗教と哲学が頭を悩ませてきた「死」について、子供の発達が専門のアビゲイル・マクナミー教授(ニューヨーク市立大学リーマン校)の助言も踏まえて、スレート誌人生相談員ニック・グリーンがお答えします>

Q:先月、わが家の猫が死にました。子供たちにもありのままを話しました。「エルフィが昨日、死んだの。あの子には、もう会えないのよ......庭に埋めたわ」。死について子供にどんなふうに話せばいいか、これまで考えたこともありませんでした。

率直に言い過ぎたかもしれません。あれ以来、3歳の娘が毎日(本当に毎日です)、「猫は死んじゃった?」と聞いてくるんです。子供は死を本当に理解することができるのでしょうか。

── 100万回の質問に悩む母

A:まずはお悔やみを申し上げます。動物関連ではこれまで猫の歯磨き粉や犬のブーツの相談に答えてきましたが、今回は繊細な問題なので専門家にも助言を求めました。

娘さんに正直に話をしたことは、良かったですね。「子供は真実を知るべきです」と、子供の発達が専門のアビゲイル・マクナミー教授(ニューヨーク市立大学リーマン校)は言います。それが命について、何かしら理解するきっかけになるそうです。

死は、世界中の宗教と哲学が頭を悩ませてきた問題です。娘さんも、幼いなりに考えているのです。毎日そこにいた猫がいなくなった、どうして? 答えを知りたいですよね。でも今の彼女の知能では、同じ質問しかできないのも無理はありません。教授が言うように、「不可能に思えることを理解しようとしている」のです。

ペットの死は「自分が無力だと感じる機会」になると、教授は言います。娘さんが自分にもできることがあると思えるように、例えばエルフィの好きだったところを書き出したり、思い出を物語にしたり、「死んだ動物に敬意を表すること」を一緒にするといいでしょう。

猫の死についてあなたに質問することが、娘さんには必要なのです。同じ質問に1000回、答えなくてはいけないとしても。

── ニック・グリーン(スレート誌人生相談員)
©2019 The Slate Group

<2019年12月17日号掲載>

▼あわせて読む
【人生相談】「ペットショップで子犬を買ったの」と言わずに済む方法
【人生相談】「サンタを信じているふりをして」と子持ちの友人に言われました

20200114issue_cover150.jpg
2020年1月14日号(1月7日発売)は「台湾のこれから」特集。1月11日の総統選で蔡英文が再選すれば、中国はさらなる強硬姿勢に? 「香港化」する台湾、習近平の次なるシナリオ、日本が備えるべき難民クライシスなど、深層をレポートする。
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます