私は自分のこうした経験から、1社目や2社目でうまくいかなかった人でもエリートになる道はあると考えています。このようなエリートを私は「第2エリート」と名付けました。新卒にも「第2新卒」という言葉があるように、エリートの中にも「第2エリート」というポジションを確立してよいと考えたからです。
キャリア戦略を考えるうえでの3つのポジション
「第2エリート」を目指せる人には共通の特徴があります。それは、社会人になり立てのころは妙に「青臭い」ことです。
キャリア戦略を立てるときのポジショニングとして、以下の3つがあると言われています。
1)ドリーマー(夢想家)
2)リアリスト(現実家)
3)クリティック(批評家)
前述した「青臭い」というのは「夢想家」を指します。社会に出てまだ現実を知らないのに夢が大きすぎて、「会社に入ったらコレがやりたい!」「自分の可能性をぶつけてやる」などと、意気込みが先行しているドリーマーたちのことです。
理想が高すぎる状態で入社すると、現実を突き付けられ、意気消沈してしまいがちです。ここで目の当たりにする「現実」とは、以下の2種類です。
● 社会に出たらやりたいと思っていたことを、なかなかさせてもらえないという現実
● 社会に出たらやりたいと思っていたことを、やれる"実力"がないと気付かされる現実
通常のエリートは、2つ目の現実には直面しません。それぐらいの実力は備わっているため、理想が高すぎても、しばらく会社の言われるとおりにやっていけば、いずれ道は開けるだろうという自信があります。
エリートが作る「自分資産」と「関係資産」
現実を直視するリアリストでもありますので、若くても感情のコントロールが正しくできます。腐ることなく、成功した先輩や先人の教えを守り、地道に自己投資を繰り返し、「自分資産」の形成に励みます。正しい「自分資産」を積み上げていけば、いずれ素晴らしい仲間――「関係資産」が手に入り、その過程が将来エリートとして開花したときに大いなる財産として恩恵をもたらすことを知っているのです。
プロ野球でいえば、入団後、すぐに一軍登録されなくとも、ファーム(二軍)でみっちり体作りや基礎トレーニングに打ち込む、ということです。謙虚な姿勢で取り組むので、首脳陣にも目をかけられ、常にアドバイスをもらうことになります。実力もあるので、数年で一軍に昇格し、活躍することになります。
エリートは、思い描く理想の「状態」を見据えながらも、そこへと誘う「プロセス」を正しくイメージして進んでいきます。いわゆる「守破離」の思想です。