しかし国会の野党議員はもちろんのこと、国立大学の教員にも言論の自由がある。裁判官も内閣に任命され(最高裁判事は天皇が任命)、行政府から俸給を受けているが、行政府によって罷免されることはない。学術会議の会員だけが「純正」公務員並みに言論を統制されるのか?

異論は政策を鍛えるものだ。学術会議まで役人扱いにしたら、日本は昔のソ連、今の中国以上に息が詰まる社会になる。この2カ国では、学者は比較的自由にものが言える存在なのだ。それに、そもそも役人が何でも決めるのを改めるのが、菅の「規制改革」ではなかったのか?

新政権発足早々、皆で議論する問題がこれでは、少々気が抜ける。どこか子供っぽい。気を付けないと安倍政権末期と同様、方向感、そしてシナリオを欠く政権となってしまうだろう。

<2020年10月20日号掲載>

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