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才能・特技がないのは子どもの責任? 後天的な「天才」を育てる秘訣

2022年07月19日(火)17時20分
船津徹

どんな子どもも得意分野で天才になれる(写真はイメージ) pinstock-iStock

<誰もが輝かせるべき特性の芽を持って生まれてきます。親がそれに気づかずに、「パッとしない」と言われながら育った子どもは、当然ながら自分の特性にふたをし、そのとおりの子どもになってしまいます>

スポーツ選手、実業家、アーティストなど、社会で華々しい実績を残して活躍する人がメディアで取り上げられた時、こんなふうに思ったことはないでしょうか。

「きっと、親が立派だったんだろう」
「生まれつき才能があったんだろう」

慶応大学教授、安藤寿康博士の「ふたごの研究」によると、スポーツの才能は85%、音楽の才能は92%、知能(IQ)は66%の割合で「遺伝による影響」を受けることがわかっています。

この数字を見る限り「蛙の子は蛙だから、我が子は頑張ってもムダ!」と思う人がいるかもしれません。また「親が高学歴なのに、何でうちの子は勉強苦手なの!」と子どもの現状に不満を持つ人も現れるかもしれません。

子どもの将来を決めるのは遺伝か?

私はこれまで、25年にわたって日本、アメリカ、中国で子どもの教育に関わってきました。下は1歳から上は18歳まで、5000名以上の子どもたちと、その親たちを見てきました。私の率直な意見を言えば、親からの遺伝の影響は「ある」と感じています。

しかしその一方で、幼い頃にキラリと光る優れた才能を見せていた子が、年齢を重ねるにつれごく平凡な能力の持ち主になるケースが多々あります。

また反対に、ごく普通の才能の持ち主だった子が(私たち教育者の期待をいい意味で裏切り)成功を収め、夢に向かって突き進んでいる姿もあります。

一体何が両者を分けているのでしょうか?才能は遺伝によって決まるものなのでしょうか、それとも環境や教育で後天的に育てることができるのでしょうか?

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