「私たちのストリートを返して」、殺人事件受けイギリス女性たちが安全を求め訴え
一方で、女性を不安にさせないために男性にできることはないか?というスチュアート・エドワーズさんのツイートに対し、肯定的な反応が多く集まった。「女性の後ろを歩く形になってしまったら、通りの反対側に移動してくれるだけで不安がかなり軽減される」という意見が多くあったほか、「こういう質問をしてくれて嬉しい。男性同士でぜひ話し合ってほしい」などの声もあった。
容疑者は現職の警察官
今回の事件は、逮捕されたウェイン・カズンズ容疑者が安全を守る立場であるはずの警察官だったことが、衝撃をより大きなものにしている。容疑者は、首相官邸や国会議事堂、外国大使館などを警備する部隊に所属しており、銃の携帯も許されていた。英紙メトロによると、エバラードさんが行方不明になった当日、容疑者は午後2〜8時まで米国大使館を警備していたという。エバラードさんが最後に目撃された時間は、勤務時間外だった。
今回の事件を受けて、ハッシュタグ「Reclaim These Streets(通りを取り戻そう)」が作られ、13日には同名の追悼集会が予定された。集会の企画者側は米CNNに対し、「サラのための追悼集会ではあるが、安全だと感じられないすべての女性、行方不明になったすべての女性、暴力に毎日直面しているすべての女性に対する祈りの集会でもある」と話していた。
しかし新型コロナウイルスを理由に警察から集会の許可が下りず、当日はオンラインで追悼するよう呼び掛けられていた。しかし結局は、集会が予定されていたクラパム・コモンに多くの人が集まり、英CNNによるとその中にはキャサリン妃の姿もあった。
15日には国会広場前で2度目の大規模な集会が行われたほか、英BBCによると英国全土でエバラードさんの追悼集会が行われている。
今回の事件を受けて、ボリス・ジョンソン首相やロンドンのサディク・カーン市長は、それぞれ哀悼の意を表明。また英政府は、女性の身を守るための方策を発表した。街灯や監視カメラを増やすほか、私服・制服の警官によるナイトクラブやバー近辺のパトロール強化も試験的に行うとしている。
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