コラム

トランプの扱いを巡って米国共和党の内紛は三国志状態へ

2021年02月27日(土)10時45分

(3)トランプ派

保守派の一部及びトランプ支持のアウトサイダーが融合したグループ。一見するとレーガン保守派と近い主張を展開しているように見えるが、必ずしもその行動原理は保守派的な思想に依拠しているわけではなく、トランプ個人を崇拝する人物依存の傾向を示す。(トランプがレーガン保守派に担がれていたので保守的な主張に共鳴していただけと見ることも可能)。

従来までの政治の在り方に強い不信感を持っており、Qアノン的な主張に与している人々が多いことにも特徴がある。

勢い自体はあるものの、政策立案能力や組織統制力に欠けており、実際に物事を実行するための実務能力が極めて低い。大統領候補者としては、トランプ自身、トランプ一族、ポンペオ前国務長官などを擁する。

共和党はバイデンに対抗する前にまずは内なる敵との闘い

この3つのグループが共和党内で内紛を起こしており、党内の主導権争いを展開しているのが現状だ。そして、お互いに弱みを持っており、対立勢力を排除することもまた困難な状況となっている。

そのため、今後、政局運営と中間選挙を見据えて、各勢力が自らの強み・弱みを意識しながら、共和党内を掌握するための激しい鍔迫り合いを繰り広げることになるだろう。共和党はバイデンに対抗する前にまずは内なる敵との闘いに決着をつける必要を迫られている。

プロフィール

渡瀬 裕哉

国際政治アナリスト、早稲田大学招聘研究員
1981年生まれ。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。 機関投資家・ヘッジファンド等のプロフェッショナルな投資家向けの米国政治の講師として活躍。日米間のビジネスサポートに取り組み、米国共和党保守派と深い関係を有することからTokyo Tea Partyを創設。全米の保守派指導者が集うFREEPACにおいて日本人初の来賓となった。主な著作は『日本人の知らないトランプ再選のシナリオ』(産学社)、『トランプの黒幕 日本人が知らない共和党保守派の正体』(祥伝社)、『なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか』(すばる舎)、『メディアが絶対に知らない2020年の米国と日本』(PHP新書)、『2020年大統領選挙後の世界と日本 ”トランプorバイデン”アメリカの選択』(すばる舎)

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