最新記事
キャリア

「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち

2026年2月18日(水)16時20分
佐々木和義

日本就職は、韓国企業への転職にも有利?

日本は出身大学が人生を左右するケースは稀で、多くの大学が留学生に広い門戸を開けている。そして日本留学にチャレンジする学生はSKYを目指すストレスから解放される。

日本就職は親の移住には繋がらないが、韓国企業に転職する際、優位に働く期待もある。韓国の対日貿易は中国、米国、ベトナムに次ぐ4位とはいえ、取引品目が多岐にわたることから多くの分野で日本語話者は安定的なニーズがあり、なかでも日本企業経験者は高条件も期待できる。

日本経験を武器にした「凱旋」を期待して子を送り出す親もいるが、ヘル・コリアを脱出後、日本に定住する若者が少なくない。

筆者が知るある韓国人は日本の大学に留学し、日本の大手企業に就職。実力が認められて韓国法人の責任者として母国に赴任したが、環境に馴染めず結局日本に「帰国」した。

止まらない海外流出

世界最低水準の合計特殊出生率0.72という数字が示すように、韓国は深刻な少子化に直面している。政府は多額の予算を少子化対策に投じているが、若年層が希望する安定した雇用の受け皿がなければ、優秀な人材の海外流出は止まらない。

日本での新年度が始まるこの時期、韓国の若者たちは自国での未来に見切りをつけ、海を渡る決断をし続けている。就職環境の抜本的な改革なくして、この「脱韓国」の流れが反転することはないだろう。


【関連記事】
韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向」語る中、途方に暮れる個人旅行者たち
【写真】世界で最も稼いだK-POPスター第1位は? トップはBTSでもBLACKPINKでもなく...
【動画】体重は53キロなのに「太り過ぎ」で追放されたと暴露するK-POPアイドル

ニューズウィーク日本版 BTS再始動
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年4月7号(3月31日発売)は「日本企業に迫る サステナビリティ新基準」特集。国際基準の情報開示や多様な認証制度――本当の「持続可能性」が問われる時代へ

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏が閣僚刷新検討 イラン戦争が打撃 選挙控

ワールド

商船三井のLPG船がホルムズ海峡を通過 日本関係2

ワールド

ドバイの米オラクル施設に迎撃破片が落下、負傷者なし

ワールド

トランプ政権による大学への人種データ開示命令を仮差
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 8
    中国は「アカデミズムの支配」を狙っている? 学術誌…
  • 9
    イラン戦争は「ハルマゲドンの前兆」か? トランプ…
  • 10
    満を持して行われたトランプの演説は「期待外れ」...…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 9
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 10
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中