トルコが首都アンカラにUNRWA事務所開設へ...「イスラエルによる活動禁止を容認すべきでない」

6月21日、トルコのエルドアン大統領(写真)は、首都アンカラに国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が事務所を開くと明らかにした。同日、イスタンブールで撮影(2025年 ロイター/Umit Bektas)
トルコのエルドアン大統領は21日、首都アンカラに国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が事務所を開くと明らかにした。
イスラエルは昨年、UNRWAがイスラム組織ハマスのメンバーを職員として採用していたと非難し、今年1月に国内でのUNRWAの活動を禁止する新法を施行。トルコはイスラエルのパレスチナ自治区ガザへの攻撃をジェノサイド(民族大量虐殺)と呼び、UNRWAの活動禁止は国際法違反だと反発している。
エルドアン氏は、イスラム協力機構(OIC)外相会議で、UNRWAのアンカラ事務所開設はトルコのUNRWAに対する支援強化につながると説明。「パレスチナ難民対応で替えの利かない役割を果たしているUNRWAがイスラエルによって機能を停止させられるのを、われわれは決して容認すべきではない。われわれの組織と(OIC)加盟各国がUNRWAに金融的、道徳的支援を提供し、イスラエルのゲームを無力化することを期待している」と語った。
トルコのある外交筋は、フィダン外相とUNRWAのラザリニ事務局長がアンカラ事務所開設に関する合意文書に署名する見通しだと明かした。
UNRWAに対してトルコは2023年から今年まで、年間1000万ドルを供与している。また24年にはこれと別に計500万ドルを拠出した。


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