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「米軍を率いる資質ゼロ」と言われるヘグセス米国防長官候補、指名公聴会でも気になるのはボスの顔色だけ

2025年1月23日(木)13時09分
フレッド・カプラン(スレート誌コラムニスト)
ヘグセス

民主党議員は厳しい批判を浴びせたが……(1月14日、上院軍事委員会で) JACK GRUBERーUSA TODAYーREUTERS

これほどまでに党派色むき出しの指名承認公聴会も珍しい。米上院軍事委員会で1月14日、トランプ大統領から新政権の国防長官に指名されているピート・ヘグセスが出席して公聴会が行われた。

この日の審議で民主党議員は一人残らずヘグセスの資質に疑問を呈し、共和党議員は全員この人事を支持した。ヘグセス自身も質問に正面から答えることを避けたり、露骨にけんか腰の態度を取ったりする場面があった。


委員会での指名承認はほぼ確実だが、14対13という、まれに見る僅差になりそうだ(その後の承認プロセスは上院本会議に舞台を移し、共和党議員が4人以上造反しなければ承認される)。

ヘグセスは44歳。保守系のFOXニュースの元司会者で、陸軍州兵としてイラクやアフガニスタンでの従軍経験を持つ。昨年11月にトランプが国防長官への指名を発表すると、女性への性的暴行疑惑や飲酒トラブルが浮上。政府や軍で要職を務めた経験がないことを不安視する声も上がった。

トランプは、国防長官をフロリダ州のデサンティス知事に変更する可能性を示唆したときもあったが、周囲の賛同を得られず、最終的にヘグセスの承認に向けた共和党内の支持固めに力を注いだ。

民主党議員たちは代わる代わる、340万人を率いる国防長官を務める資質がないとヘグセスを批判した。

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