最新記事
イスラエル

それでもイスラエルは、アメリカから数十億ドル規模の兵器を追加確保する

2024年5月10日(金)11時34分
ロイター
ホワイトハウス デモ隊

バイデン米政権はイスラエルへの兵器輸送の一部を一時停止し、他についても見直しを進めているが、なお数十億ドル規模の兵器がイスラエルに届けられる見通し。写真は、2024年5月2日にホワイトハウス近くでイスラエルへの米兵器輸送に反対するデモ隊の様子。(2024年 ロイター/Craig Hudson)

バイデン米政権はイスラエルへの兵器輸送の一部を一時停止し、他についても見直しを進めているが、なお数十億ドル規模の兵器がイスラエルに届けられる見通し。

政権高官は今週、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ南部ラファの本格侵攻で使う可能性がある兵器の提供について検証した結果、爆弾の輸送を一時停止したと述べた。

議会筋は「数千万ドル」規模の爆弾が対象と試算した。

上院外交委員会の共和党トップ、ジム・リッシュ氏は無誘導爆弾を精密兵器に変える統合直接攻撃弾(JDAMS)、対戦車弾、迫撃砲、装甲車両など、他のさまざまな装備がイスラエルに輸送されると記者団に語った。

輸出審査が長引いているとも指摘した。

バイデン大統領は8日のCNNのインタビューで、イスラエル軍がラファに大規模侵攻した場合、イスラエルへの武器供給を停止すると警告した。

これとは別に、下院外交委員会の民主党トップであるグレゴリー・ミークス氏は、F15戦闘機を含む180億ドル規模のイスラエル向け武器移転を保留にした。イスラエルがどのように兵器を使用するかの情報が必要としている。

イスラエルのネタニヤフ首相はバイデン氏の発言に反発し、9日のビデオ声明で「爪を使って」でも戦うと述べた。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、イスラエルが自衛に必要な武器を提供し続けると強調した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 ISSUES 2026
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月30日/2026年1月6号(12月23日発売)は「ISSUES 2026」特集。トランプの黄昏/中国AIに限界/米なきアジア安全保障/核使用の現実味/米ドルの賞味期限/WHO’S NEXT…2026年の世界を読む恒例の人気特集です

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、ウ和平交渉で立場見直し示唆 トランプ氏

ワールド

ロ、ウ軍のプーチン氏公邸攻撃試みを非難 ゼレンスキ

ワールド

中国のデジタル人民元、26年から利子付きに 国営放

ビジネス

米中古住宅仮契約指数、11月は3.3%上昇 約3年
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 5
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 6
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 7
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中