最新記事

パンデミック

WHOテドロス事務局長「世界の新規感染、過去2カ月間でほぼ倍増」 コロナ感染急増に危機感

2021年4月17日(土)10時57分

WHOのテドロス事務局長は16日、世界の新型コロナウイルス感染について、直近1週間の新規感染者数が過去2カ月間でほぼ倍増し、パンデミックの期間で最高に近づいていると述べ、危機感を示した。写真は4月6日、ジュネーブで撮影(2021年 ロイター/Denis Balibouse)

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は16日、世界の新型コロナウイルス感染について、直近1週間の新規感染者数が過去2カ月間でほぼ倍増し、パンデミック(世界的大流行)の期間で最高に近づいていると述べ、危機感を示した。

テドロス氏はパプアニューギニアと西太平洋地域に焦点を当てた会見で、「感染者数と死者数は懸念すべきペースで増え続けている」と指摘。パプアニューギニアではるかに大きく流行する可能性を非常に心配しているとし、同国ができるだけ早くより多くの新型コロナワクチンを得ることが重要だと訴えた。

パプアニューギニアは現在、コロナ感染者数が9300人を超えており、82人が死亡したと報告している。テドロス氏は「これらの数字は他の国より少ないが、急激に増加している」と語った。

パプアニューギニアのウォン保健相は、マスク着用を推進したり、コロナに関する迷信を払拭する課題に直面していると述べ、これらがワクチン展開の試みを複雑にすると指摘した。

WHO当局は、オーストラリアと米国、ドイツから3つの緊急医療チームが今週、パプアニューギニアに到着したことを明らかにした。

WHOの葛西健・西太平洋地域事務局長はパプアニューギニアについて「現在の状況は極めて困難だ」と述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

シリア外相・国防相がプーチン氏と会談、国防や経済協

ビジネス

円安進行、何人かの委員が「物価上振れにつながりやす

ワールド

ロシア・ガスプロム、26年の中核利益は7%増の38

ワールド

英、農業相続税の非課税枠引き上げ 業界反発受け修正
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これまでで最も希望が持てる」
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中