最新記事

事件

米テネシー州の車爆発事件 自爆したIT技術者は現場近くのAT&Tと関連?

2020年12月28日(月)16時05分

米テネシー州ナッシュビルで25日にキャンピングカーが爆発した事件で、捜査当局は、63歳の男を容疑者として特定したと発表した。写真は爆発の現場。26日撮影(2020年 ロイター/Harrison McClary)

米テネシー州ナッシュビルで25日にキャンピングカーが爆発した事件で、捜査当局は27日、63歳の男を容疑者として特定したと発表した。

米連邦捜査局(FBI)が現場で回収したDNAからアンソニー・ウォーナー容疑者を特定した。FBIは26日に同容疑者の自宅や勤務先を捜索していた。

ウォーナー容疑者は当時現場におり、爆発で死亡したとみられる。動機は調査中だという。

ナッシュビルで駐車していたウォーナー容疑者のキャンピングカーは25日朝に爆発し、3人が負傷した。爆発前には爆弾を警告するメッセージが流れ、通報を受けた警察が対応に当たっていた。

爆発により米通信大手AT&Tの施設が被害を受け、テネシー州中部などで携帯電話、インターネット、テレビなどのサービスが一時、中断した。

ウォーナー容疑者はIT技術者でナッシュビルの不動産会社にコンピューターのコンサルティングサービスを提供していた。

この不動産会社のオーナーが地元紙テネシアンに明らかにしたところによると、ウォーナー容疑者は月に1回程度、この不動産会社を訪れ、コンサルティングサービスを提供していたが、今月、もうサービスは提供できないとのメールが送られてきたという。

不動産会社のオーナーは同紙に「とても愛想が良い人に見えた。こんな事件を起こすなど信じられない」と語った。

ナッシュビルのジョン・クーパー市長がCBSニュースで明らかにしたところによると、地元当局者は爆発とAT&Tの施設の間に何らかの関係があったのではないかとの見方を示している。

AT&Tの施設は甚大な被害を受け、同社は徹夜で修復作業を実施。27日中にすべての無線サービスの復旧を目指すと表明した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・1月20日、トランプは「自分の大統領就任式」に出る?
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体


ニューズウィーク日本版 岐路に立つアメリカ経済
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年6月3日号(5月27日発売)は「岐路に立つアメリカ経済」特集。関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

仏大統領「米中分裂が最大のリスク」、インド太平洋と

ビジネス

関税の即刻見直しかなわないなら、合意は困難=日米交

ワールド

トランプ氏、中国の関税合意違反を非難 厳しい措置示

ワールド

中国、ブラジル産鶏肉の輸入全面禁止 鳥インフル発生
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プーチンに、米共和党幹部やMAGA派にも対ロ強硬論が台頭
  • 3
    イーロン・マスクがトランプ政権を離脱...「正直に言ってがっかりした」
  • 4
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 5
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    「これは拷問」「クマ用の回転寿司」...ローラーコー…
  • 8
    ワニにかまれた直後、警官に射殺された男性...現場と…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」時代の厳しすぎる現実
  • 3
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多い国はどこ?
  • 4
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 5
    アメリカよりもヨーロッパ...「氷の島」グリーンラン…
  • 6
    デンゼル・ワシントンを激怒させたカメラマンの「非…
  • 7
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 8
    友達と疎遠になったあなたへ...見直したい「大人の友…
  • 9
    ヘビがネコに襲い掛かり「嚙みついた瞬間」を撮影...…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 10
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中