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イラン、空爆で死亡した司令官の葬儀 「米国に死を」の声あがる中で

2020年1月6日(月)19時04分

イランの首都テヘランでは6日、3日の米国の空爆により死亡した革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の葬儀が、最高指導者ハメネイ師の主宰で執り行われた。写真は葬儀を執り行うハメネイ師ら。同師サイトより(2020年 ロイター)

イランの首都テヘランでは6日、3日の米国の空爆により死亡した革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の葬儀が、最高指導者ハメネイ師の主宰で執り行われた。

ソレイマニ氏は、イラン国民の多くから英雄とみなされている。

国営メディアによると、最後の別れのために数百万人の市民が通りを埋めた。その規模は、イラン革命を指導し、イラン・イスラム共和国を建国したホメイニ師の1989年の葬儀以来、最大という。

ソレイマニ氏と、同じく空爆で死亡したイラクのカタイブ・ヒズボラの指導者、アブ・マフディ・アルムハンディス氏、両氏の棺にはそれぞれ母国の国旗に覆われ、「米国に死を」といった声があがるなか、死を悼む民衆の手から手へ渡される形で運ばれた。

ソレイマニ氏の娘のゼイナブ氏は演説で「アメリカとシオニズム(イスラエル)は、父の殉教がレジスタンスの前線を覚醒し、自分たちに暗黒の日がもたらされることを知るべきだ」と述べた。

葬儀には、親イラン派の要人も参加。パレスチナ自治区のガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの最高指導者イスマイル・ハニヤ氏は「ソレイマニ司令官は、エルサレムの殉教者だと宣言する」と述べた。

[ドバイ 6日 ロイター]


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