最新記事

中東

イラク治安部隊がデモ隊に発砲45人死亡 イラン領事館放火受け弾圧強まる

2019年11月29日(金)10時44分

イラクの治安部隊が南部ナシリヤで反政府デモ参加者に発砲、14人が死亡した。写真はタイヤを燃やし、道路を封鎖するデモ参加者。11月28日、ナジャフで撮影(2019年 ロイター/Alaa al-Marjani)

イラクの治安部隊が28日、各地で反政府デモ参加者に発砲し、少なくとも45人が死亡した。前日のイラン領事館放火を受け弾圧を強めている。

南部ナシリヤでは、夜明け前に橋を封鎖したデモ参加者らに向けて治安部隊が発砲し、少なくとも29人が死亡。警察や医療関係者によると、負傷者は数十人に上るという。

これらの関係者によると、首都バグダッドでは、チグリス川に架かる橋の付近で実弾とゴム弾が発射され、4人が死亡した。また、イスラム教シーア派の聖地である南部ナジャフでは、衝突で12人が死亡した。

ナジャフではデモ参加者が27日夜にイランの領事館に放火し、外出禁止令が出された。

少なくとも29人が死亡したナシリヤでは、犠牲者を埋葬するため、数千人が外出禁止令を無視して路上に出た。

イラクでは、政府が腐敗しイランの支援を受けているとするデモ隊が、首都バグダッドやイスラム教シーア派が多数を占める南部で抗議活動を続けている。

イランは28日夜、安全保障上の理由からイラクと接するメフラン付近の国境を閉鎖した。準国営メフル通信が地元当局者の話として報じた。いつ閉鎖が解除されるかは不明という。

イラン外務省は、領事館への攻撃を非難。「攻撃者に対するイラク政府による断固とした対応」を要求した。

*内容を追加しました。

[ナジャフ 28日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



20191203issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月3日号(11月26日発売)は「香港のこれから」特集。デモ隊、香港政府、中国はどう動くか――。抵抗が沈静化しても「終わらない」理由とは? また、日本メディアではあまり報じられないデモ参加者の「本音」を香港人写真家・ジャーナリストが描きます。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

イラン作戦、目標達成に時間 終わりなき戦争ではない

ワールド

イスラエル・UAE主要空港、限定的に再開へ 帰国支

ワールド

中東紛争激化で旅行関連株急落、過去3日で世界で40

ワールド

トランプ氏、イランとの戦争で「大きな波はまだ」=報
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医師が語る心優先の健康法
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報…
  • 5
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 6
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 7
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 8
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    【トランプ関税はまだ序章】新関税で得する国・損す…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 9
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 10
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中