最新記事

銃規制

アメリカで議論呼ぶ「3Dプリンター銃」、製造法公開を差し止め

2018年8月5日(日)08時51分

7月31日、8月1日に予定されていた3Dプリンターを使った拳銃製造方法のインターネット公開について、米シアトル連邦地方裁判所は前日の31日に公開の差し止め命令を下した。写真は映像から(2018年 ロイター)

8月1日に予定されていた3Dプリンターを使った拳銃製造方法のインターネット公開について、米シアトル連邦地方裁判所は前日の31日、公開の差し止め命令を下した。

米連邦政府は6月、テキサス州オースティンに拠点を置く団体「ディフェンス・ディストリビューテッド」が、3Dプリンター銃の製造方法を合法的に公開することを認めたが、首都ワシントンとその他8州は今月30日、この公開差し止めを求めて訴訟を起こしていた。

この問題を巡り、トランプ大統領も31日、強力な銃ロビー団体「全米ライフル協会(NRA)」と話をしたことを明かし、3D銃の製造方法をネット公開することに対して疑問を呈していた。

「3Dプリンターで製造されたプラスチック銃が一般に販売されることについて目を向けてみた。NRAとすでに話したが、あまり道理にかなっているようにはみえない」と大統領はツイッターに投稿した。

銃規制支持者は、3Dプリンターで作られた銃について、追跡不可能で、世界の安全保障に脅威をもたらす、検知不能の「ゴースト銃」になると懸念している。一方で、こうした技術は高価だが、3D銃は信頼できず、その脅威は誇張されていると主張する銃の擁護団体もいる。

3Dプリンター銃とはどういったものか、またどのように作られるのかを以下にまとめた。

●3D印刷とは、3次元のデジタルモデルをベースに立体物を作る技術であり、プラスチックや金属など材料の層を積み重ねて造形する。1980年代に初めてこの技術の特許が認められた。2009年に初めて商業用3Dプリンターが発売され人気となった。

●業務で使われることが多いが、個人でもデスクトップ3Dプリンターの購入は可能だ。調査会社コンテクストによると、デスクトップ3Dプリンターは2015年以降、100万台以上売れている。価格は数百ドルから数千ドルと幅広い。

●ほぼ完全に3Dプリンターで製造された世界初の銃「リベレーター」は2013年に発表された。撃針以外は3Dプリンターで作られた部品で、装弾数は1発のみ。従来の小火器に使用される金属部品と3Dプリンターによって作られた部品を組み合わせたハイブリッド設計だ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

EU高官、スタグフレーション警告 混乱長期化で成長

ワールド

イランの革命防衛隊、ホルムズ海峡閉鎖と表明 「厳し

ワールド

ロシア、2026年の成長率予想を下方修正へ 現在1

ビジネス

米国株式市場・序盤=続落、米のイラン攻撃延期も市場
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思われるドローンの攻撃を受け大炎上
  • 4
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 5
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 6
    親の遺産はもう当てにできない? ベビーブーム世代…
  • 7
    ニュースでよく聞く「東京外国為替市場」は、実際は…
  • 8
    アメリカのストーカー対策、日本との違いを考える
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    実は「ミュージカルはポリティカル」?...社会の闇を…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 3
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中