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トルコ裁判所、スパイ容疑の米国人牧師収監継続を決定 米国との対立鮮明に

2018年7月19日(木)16時32分

7月18日、トルコの裁判所は、テロリズムやスパイの罪に問われた米国人牧師の収監継続を決定した。牧師は裁判を受ける間も釈放されないこととなった。裁判所から出る在トルコ米国大使館の高官ら。イズミルで撮影(2018年 ロイター/KEMAL ASLAN)

トルコの裁判所は18日、テロリズムやスパイの罪に問われた米国人牧師の収監継続を決定した。牧師は裁判を受ける間も釈放されないこととなった。

北大西洋条約機構(NATO)の同盟国であるトルコと米国の対立が鮮明になっている。

トルコに20年以上住んでいる米国人のアンドリュー・ブランソン牧師は、2016年のクーデター未遂事件を起こしたグループや反政府武装組織のクルド労働者党(PKK)を支援した罪で起訴された。

ブランソン氏は無罪を主張している。有罪判決が出た場合、最長35年の禁固刑が科される可能性がある。

トランプ米大統領は18日夜にツイッターで、トルコのエルドアン大統領に向け「素晴らしいキリスト教徒であり、夫であり父親であるこの男性を解放すべきだ」と主張。ブランソン氏の「収監期間が長過ぎる」と述べた。米上院は先月、ブランソン氏の収監などを理由にF-35戦闘機のトルコへの売却禁止を盛り込んだ法案を可決した。

在トルコ米国大使館の高官は裁判所の決定を受け、「米政府はトルコの非常事態宣言下で拘束されているブランソン氏や他の米国人、米在外公館のトルコ人職員の状況を強く懸念している」と記者団に述べた。

ブランソン氏の次回の審理は10月12日。

[アリアガ(トルコ) 18日 ロイター]


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