最新記事

朝鮮半島情勢

北朝鮮「核兵器開発を完了」 ミサイル実験停止と核実験施設の廃棄を発表

2018年4月21日(土)13時02分

4月21日、朝鮮中央通信(KCNA)は、北朝鮮が同国北部の核実験施設を廃棄することを決定したと伝えた。写真は2月に平壌で行われた軍事パレード。KCNA提供(2018年 ロイター)

北朝鮮は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)実験を停止し、同国北部の核実験施設を廃棄することを決定した。

朝鮮中央通信(KCNA)によると、核実験やICBM実験を直ちに停止すると表明。平和と経済成長を実現するために国際社会との対話に取り組む意向を示した。

金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は声明で、核兵器開発を完了したため、もはや核実験やICBMの発射実験を行う必要がなくなったと述べた。

北朝鮮は同国経済にとって「好ましい国際状況」を生み出すため、近隣諸国や国際社会との「緊密な関係や活発な対話を促進する」と表明した。

核実験停止と施設廃棄だけでは、米政府が求める全ての核兵器とミサイルの廃棄には至らない。ただ予定されている米朝首脳会談前に譲歩を示すことで、金委員長の真剣な姿勢を表明したと専門家はみている。

トランプ米大統領は北朝鮮の決定を歓迎、「北朝鮮と世界にとって非常によいニュースで大きな前進だ。首脳会談を心待ちにしている」とツイッターで表明した。

韓国政府も朝鮮半島の非核化に向け「意義ある」進展と評価した。日本の安倍首相も歓迎する意向を示した。

[ソウル 21日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英中銀の12月利下げを予想、主要金融機関 利下げな

ビジネス

FRB、利下げは慎重に進める必要 中立金利に接近=

ワールド

フィリピン成長率、第3四半期+4.0%で4年半ぶり

ビジネス

ECB担保評価、気候リスクでの格下げはまれ=ブログ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 6
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 10
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 5
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 8
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中