最新記事

米中関係

トランプ政権、中国からのハイテク・通信機器600億ドル相当への関税検討

2018年3月14日(水)12時52分

3月13日、トランプ米政権が中国からの輸入品のうち最大600億ドルに相当する製品に関税を課すことを計画していることが、政権側とこの問題について協議した2人の関係者の話で明らかになった。 写真はトランプ米大統領。ワシントンで撮影(2018年 ロイター/Leah Millis)

トランプ米政権が中国からの輸入品のうち最大600億ドルに相当する製品に関税を課すことを計画していることが13日、政権側とこの問題について協議した2人の関係者の話で明らかになった。ハイテク、通信分野を主な標的とするとしている。

政権に近い別の関係筋によると、計画中の関税は米国が昨年8月から実施している、米通商法301条に基づく知的財産権侵害に関する調査と関連しており、「非常に近い将来に」導入される可能性がある。

現時点での対象は主に情報技術(IT)や通信機器、家電だが、最終的に対象が一段と拡大され、100点に上る可能性があるという。

ホワイトハウス高官はロイターに対し「内部会合に関しコメントしない」としつつも、「関税の対象となる品目や導入の時期などを巡り最終決定には至っていない」と語った。

トランプ政権は、米企業に中国での営業を認める見返りに機密技術の提供を事実上強要する中国の投資政策など、知財侵害が疑われている行為に関連し、中国のハイテク企業に制裁を加える考え。

中国の対米貿易黒字は約3750億ドル。トランプ政権は中国に対し、貿易黒字の縮小を求めてきた。

米国が中国を直接標的とする関税を導入すれば、中国は米国に対し強硬な対抗措置に出る可能性がある。

米政治専門サイト「ポリティコ」は先に、米通商代表部(USTR)が前週、中国からの輸入品のうち年間300億ドルに相当する製品に関税を課す案をトランプ大統領に提示したが、トランプ氏がこれでは足りないとの見方を側近らに示したと報じていた。

ホワイトハウスとこの問題について協議した1人の財界関係者は、対象となる中国製品の額は既に約600億ドルに拡大し、幅広い製品が検討されていると明かした。

業界ロビイストである別の関係者は、保護主義を推進するナバロ通商製造政策局長とライトハイザーUSTR代表が関税の検討を主導していると明かした。

下院歳入委員会のブラディ委員長は議会で記者団に、トランプ大統領は知財侵害の問題に本気で取り組んでおり、幅広い選択肢が検討されていると説明した。

欧州連合(EU)高官による協議について詳しい中国拠点の財界関係者は、これまで半年間にわたり、中国の産業政策に米国とEUが協力して対応するための米政府による「明確な取り組み」があったが、トランプ大統領が決定した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限が原因でEU側は協力姿勢を後退させたと指摘。

「トランプ政権の高官らは欧州の高官に直接接触し、中国問題で協力することに意欲が示されていた。それが今となっては不可能になった」と述べた。

[ワシントン/北京 13日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

MAGAZINE

特集:間違いだらけのAI論

2018-12・18号(12/11発売)

AI信奉者が陥る「ソロー・パラドックスの罠」── 過大評価と盲信で見失う人工知能の未来とチャンス

人気ランキング

  • 1

    地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される

  • 2

    「人肉は食べ飽きた」男、終身刑に

  • 3

    【動画】ロシアの「最先端ロボット」には......実は人が入っていた

  • 4

    宇宙からのメッセージ!? 11光年先の惑星から謎の信号

  • 5

    「ディズニーパークに遺灰がまかれている」という都…

  • 6

    おどろおどろしい溶岩の世界!?木星の北極の正体が…

  • 7

    中国の世界制覇を阻止するために日本がやるべきこと―…

  • 8

    「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになっ…

  • 9

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 10

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない…

  • 1

    生きるために自分の足を噛みちぎった犬ルークの強さ

  • 2

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 3

    世界最小チワワ、韓国で49回クローンされ、世界で最も複製された犬に

  • 4

    地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される

  • 5

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 6

    【動画】ロシアの「最先端ロボット」には......実は…

  • 7

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

  • 8

    エイリアンはもう地球に来ているかもしれない──NASA…

  • 9

    「人肉は食べ飽きた」男、終身刑に

  • 10

    中国当局がひた隠すスラム街の存在

  • 1

    生きるために自分の足を噛みちぎった犬ルークの強さ

  • 2

    「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになったおぞましい新事実

  • 3

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 4

    恋人を殺して食べたロシア人の男、詩で無罪を訴え

  • 5

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 6

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はい…

  • 7

    日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由

  • 8

    カルロス・ゴーン逮捕、アメリカでどう報じられたか

  • 9

    世界最小チワワ、韓国で49回クローンされ、世界で最…

  • 10

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
「ニューズウィーク日本版」編集記者を募集
デジタル/プリントメディア広告営業部員を募集
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版

ニューズウィーク日本版特別編集 レゴのすべて

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2018年12月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年7月