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キャノーラ油で認知症が悪化する──米研究

2017年12月8日(金)19時11分
メリッサ・マシューズ

つまり、マウスの脳でアミロイドβ42の沈着を防げなかったのは、それを排除する働きを持つアミロイドβ1-40が減少したからだ。キャノーラ油の摂取が原因だと、研究者たちは考えている。

「我々のマウスの実験では、この変化が神経機能障害や神経細胞の減少、記憶障害につながった」とプラティコは言う。

研究グループは今後、キャノーラ油の短期的な摂取が脳機能に及ぼす影響と、それがアルツハイマー病以外の病気を発症する原因になるかどうかを調べるという。

「キャノーラ油の害は、アルツハイマー病特有のものかどうかも追究したい」とプラティコは言う。「キャノーラ油が、他の神経変性疾患や別の種類の認知症の発症や、病気の進行に影響を及ぼしている可能性もある」

遺伝子組換えの菜種を原料にしたキャノーラ油は、他の料理油よりヘルシーなイメージがある。肉や乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸の割合が少なく、それらを多く含む食事と比べてコレステロールの量を抑えられると宣伝されてきたからだ。

だが今回の研究通りなら、キャノーラ油を使うのは考え直したほうがよさそうだ。代わりはオリーブオイルでもよいが、高温の調理には向かない。米グルメ誌「ボナペティ」は高温調理をする際、アボカドオイルやひまわりオイル、グレープシードオイルでの代用を勧めている。

(翻訳:河原里香)

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