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肺がウイルスの温床になる恐れ...「関節が柔らかすぎる人」は、なぜ要注意なのか?【最新研究】

Flexibility and Lungs

2025年5月23日(金)09時40分
ジャスミン・ローズ
指関節

congerdesign-pixabay

<「ベイトンスコア」と呼ばれる簡単な検査で関節の「過可動性」は確認できる>

頭が柔軟なのはいいけれど、関節が柔軟すぎるのは問題だ。知らぬ間に呼吸器系のトラブルに至る恐れがある。

人体のほとんどの臓器にはコラーゲンなどで構成される結合組織があり、「これが弱体化ないし不安定化すると呼吸のメカニズムや気道の安定性に影響が出る」と、ハイパーモビリティー(関節の過可動性)の症状に詳しい専門トレーナーのテイラー・ゴールドバーグは言う。

エーラス・ダンロス症候群(EDS、日本でも難病に指定されている)の患者だと、因果関係は不明だが「呼吸器疾患からの回復が難しい」。


EDSは遺伝性疾患でコラーゲンの「接着」効果が弱く、皮膚が伸びすぎたり関節が曲がりすぎたりし、組織が傷つきやすくなる。結果として慢性的な痛みや疲労感があり、血管が破裂することもあるので、慎重な経過観察と関節を保護する運動が必要になる。

自身もEDSを患うセラピストのジーニー・ディボンによると、「過可動性とは、関節の可動域が平均より広い状態のこと。ただし、それだけで結合組織に問題があるとは言えないし、特段の病気があるとも言えない。でも、何らかの外傷を受けると症状が出やすい」。

関節などの過可動性の簡易判定には、通常「ベイトンスコア」と呼ばれる9点満点のテストが用いられる。

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