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「ベイトンスコア」と呼ばれる簡単な検査で関節の「過可動性」をチェックできる ILLUSTRATION BY PEPERMPRON/SHUTTERSTOCK

小指が反対側に90度を超えてそるか、親指が前腕につくか、肘が10度以上そるか、膝が10度以上そるか(以上4項目は左右1点ずつ)、そして両膝を伸ばした状態で床に手のひらがつくか(1点)。合計で5点以上(子供の場合は6点以上)なら「過可動」と判定される。

呼吸がうまくできない

もちろん、これだけでEDSの診断が下るわけではない。ニューヨーク工科大学EDS/過可動性治療センターのバーナデット・ライリー所長によれば、過可動型EDSの診断には「複数の判定基準を満たす必要があり、ベイトンスコアはその1つにすぎない」。

EDSについてはまだ分からない点が多いが、呼吸器系の症状が目立つのは事実だ。学術誌に掲載された2022年の論文によれば、EDS患者の85%近くに何らかの呼吸器疾患が認められた。

ライリーが自ら手がけた広範な文献レビューでも、EDS患者には「血腫、喀血、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)、気胸などの呼吸器系合併症」が認められたという。

前出のディボンは何度も肺炎になり、新型コロナウイルスには4回も感染したという。たぶんEDSのせいで「うまく呼吸できていない」からだ。一般に、EDSの人は大きく息を吸い、必要以上に長く息をためてから吐く。

感染症の「温床」になりやすい
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